20年以上教員を続けてきた私ですが、令和7年3月で教員を自己退職しました。退職を待たずと、辞めたいと思ったときに実際に私が行動したことをお伝えします。
教員は退職後、すぐに収入がゼロになる
教員が自己都合で退職すると、公務員なので失業保険をもらうことはできません。
そのため、例えば3月末まで勤務し、そのまま4月を迎えると、収入がゼロの状態で転職活動をすることになります。
少し休んでから転職活動をする人にとっては問題ないかもしれませんが、家庭を持っている場合は経済的な不安が大きくなります。退職金も定年退職であればある程度の金額がありますが、自己都合退職の場合は少額にとどまるため、計画的に動くことが重要です。
実際に私が行った転職準備
1. 転職サイトへの登録
まず、転職サイトに登録しました。特に利用したのは、CMでもおなじみの リクルートエージェント です。
リクルートエージェントは、今勤めている学校や教育委員会に知られずに転職活動ができる「スカウト設定」が可能なので、安心して利用できます。
教員は公務員であり「専業義務」がありますが、転職活動自体は禁止されていません。ただし、学校に知られると気まずいので、慎重に動きたいところです。
意外なことに、教員経験者には スカウトメールが多く届きます。特に以下の職種からのオファーが目立ちました。
- 放課後デイサービス
- 学習塾
- 大学の教務職
- 一般企業の事務職
「教員=真面目でコツコツ働く人」というイメージがあるからか、多様な業界からスカウトが届く印象でした。
2. 他の自治体の公務員試験を受験
私は公務員として、他の自治体の採用試験も受けました。
履歴書には現職を記載しましたが、面接では 「なぜ辞めるのか」ではなく、「これからどうしたいか」「どんなことができるか」 という未来志向の質問が多かったです。
3. 求人サイト(Indeed、求人BOXなど)を活用
Indeed や 求人BOX にも登録し、様々な求人をチェックしました。登録してみると、「教員としての経験は決して無駄ではない」と実感でき、自分の市場価値を客観的に知ることができました。
また、教員と比較して、
- 残業代が支給される
- 労働環境が整っている
- ワークライフバランスを保ちやすい
といった条件の良い仕事も多く見つかり、「転職も悪くないのでは?」と思うようになりました。
4. 書類選考や面接を受ける
実際に書類選考を受け、面接にも進みました。結果として、
- 教員の人手不足はどこも深刻であり、講師としての仕事はすぐに見つかる
- 一般企業への転職も選択肢の一つになる
ということが分かりました。
5. 学校側の対応について
転職活動を進める中で、2月頃に管理職(校長・教頭)との会話の中で転職の話題が出ました。しかし、 指導や注意を受けることはありませんでした。
これは、転職が「個人の自由」であることが前提にあるからだと思います。もちろん、職場の雰囲気や上司の考え方によって対応は異なるかもしれませんが、転職活動をすること自体は問題ないということを実感しました。
まとめ
教員を辞めたいと思ったときに、まず 「収入がゼロになる」という事実を理解し、計画的に転職活動を進めることが大切 です。
私が実際に行った準備は以下の通りです。
- 転職サイト(リクルートエージェント)に登録し、スカウトを受ける
- 他の自治体の公務員試験を受験する
- Indeedや求人BOXで求人をチェックし、市場価値を知る
- 書類選考や面接を受け、具体的な選択肢を増やす
- 管理職に転職活動を知られても、大きな問題にはならなかった
長年教員を続けていると、転職に関する情報が入ってこないため、自ら動くことが重要です。
「辞めたい」と思ったときに焦らず行動できるよう、ぜひ参考にしてみてください。