
毎年、3月中旬くらいに校長室に呼ばれるの、どっきどきしてたなぁ。
校長先生から
「来年度〇年の担任どうかな?」と言われて、
心の中で、無理や~!って思いながら「はいっ!」としか言えへんかったなぁ。
でも、結局、どの学年担任してもやりがいはあったから、
絶対この学年が良かった、とかはあまりないかも。
担任としてのやりがい 〜子どもたちの成長をそばで見守る喜び〜
先日、退職した先輩先生とお話する機会があったのですが、その方が
『あ~、もう1回担任したい!』と言われてました。すごい、先生の鏡(笑)
やっぱり教師は担任業務が好きな人が多いのかな?人によるのかな。
私は、教員として20年以上、講師の経験も入れると25年以上かな、通常学級や特別支援学級の担任をしてきましたので、私なりに、いわゆる教師の『担任としてのやりがい』を振り返ってみたいと思います。
低学年担任のやりがい
低学年の子どもたちは、とにかく無邪気で可愛らしい!
「先生、あのなぁ、こんなことあってん!」
「こんどな、USJ行くねん!いいやろ~」
そんなふうに、私のことをまるでお母さんのように慕い、たくさん話しかけてくれます。そして、毎日が驚きと発見の連続です。静かな日が1日たりともない笑
勉強では、ひらがなが書けるようになったり、算数の基礎が少しずつ身についていったりする姿を見られるのは、担任として本当に嬉しい瞬間です。1年生で担任した子たちが大きくなっていくのを見られるのも、本当尊いです。
低学年では、目で見てわかりやすく、できなかったことが「できる!」に変わる瞬間に立ち会えるので、それがまさに低学年担任ならではのやりがいだと感じます。
保護者の方とも、幼稚園や保育園の延長のような感覚で先生と関わってくださることが多く、家庭と学校が一緒になって子どもを支えている実感があります。
おうちでの様子や成長について話し合う機会が多いのも、低学年担任ならではの特徴かもしれません。
中学年担任のやりがい
中学年になると、一気に子どもたちは子どもたちだけでルールを作り、学級をよりよくしようとする姿が見られるようになります。
休み時間のクラス遊びやお楽しみ会、係活動など、子どもたちからアイデアがどんどん出てくるようになるので、めちゃくちゃユニークで楽しい!
低学年のように先生が率先して指示を出すことが減って、子どもたちに任せられることが増えてきますし、たとえばトラブルや喧嘩があっても、クラスにはいろいろな子がいるので冷静に意見をまとめる子がいたりもします。教師が知らない間に自分たちで解決してた!なんてことも多かったです。
保護者の方も学校生活が3年め、4年目に慣られているため、準備物のお願いや連携がスムーズに進むことが多く、学級運営がより円滑になるのも中学年担任の特徴です。
高学年担任のやりがい
高学年ともなると、子どもたちは学校のリーダーとしての自覚を持ち始めます。
あらゆる学校行事で、教師もリーダーとして運営する場面が多くなり、大変ではありますが、それがまた楽しい部分でもあります。
子どもたちは、今までの高学年の姿を見て育ってきているので、
「自分たちの学年はどうしようか?」と悩み、葛藤することが増えますが、
その姿に寄り添い、一緒に考える時間は、高学年担任ならではのやりがいです。
また、話し方も大人に近づき、対等に意見を交わすことができるようになるので、子どもたちとのやりとりがより面白くなるのも高学年担任としてのやりがいになっていました。
特別支援学級の担任のやりがい
特別支援学級の担任を初めて校長先生に言われたときは、私にできるかなぁ、と正直とても不安でした。何が不安って、ほかの学年は授業を見たり代行で入ったりしていたのでイメージがあったのですが、特別支援学級は何もかもわからないから不安でした。
しかし、特別支援学級は少人数で、1年生から6年生までの子どもたちがいるため、まるで大家族のような雰囲気があって、
この特別支援学級の担任をした経験は、私の担任業務の中で最もやりがいを感じた時間の一つになりました。今でも、あの当時、私に特別支援学級の担任を担当させてくださった校長先生にお礼が言えるものなら言いたいくらい、私の教員としての考えが大きく変わった経験になったと思っています。
一人ひとりの特性に合わせた学習を考え、保護者の方と頻繁に話し合いながら進めていく、通常学級のようにカリキュラムが決まっているわけではないので、子どもたちに合わせた授業を展開できるのは、教育の原点だと感じ、教師として大きなやりがいとなっていました。
まとめ
学年ごとに異なるやりがいがあり、どの学年でも子どもたちの成長を間近で見守る喜びがあります。
どの学年の担任になるかどうかは、校長先生のみぞ知る、だと思いますが、読んでくださった方の明日の元気になれば幸いです。